新座市の【保育料算定方法の見直し】に待った!

2022年5月15日

令和3年7月の子ども・子育て会議(書面)にて、委員の皆さんに以下のような資料が提示されました。
新座市学童保育の会会長の甲田さんの手元にも届いたため、変わろうとする学童保育が抱える問題を、皆さんと一緒に考えるきっかけになればと思い限定公開していきます。

※新座市より届いた書面そのままでは、Web上で公開すると文章や図表が見えづらくなってしまうため、一言一句違えずに再度タイピングして公開しております。ご了承下さい。

⇊⇊⇊ 新座市より届いた書面のタイトルはコチラ ⇊⇊⇊

書面タイトル

え?!保育料が変わるの?!という第一印象。
前文が以下のように続きます。

 放課後児童保育室(以下「保育室」という。)の保育料の算定方法について、利用者負担(事務手続)及び市の事務負担の軽減並びに利用者負担(費用)の適正化を図るため、現状の所得税基準から市町村民税基準への変更を検討している。
以下、検討に至った背景から、本市の保育室事業の財政状況、検討案実施による効果についてお示しする。

前文(ここまで)だけでも分かることは「(保育料の算定方法が)所得税基準から市町村民税基準への変更」だということです。

これから、新座市の書面全文(図表含む)をご紹介していきますが、先に新座市学童保育の会として「保育環境を考える会(8月1日開催)」にて検討した結果、疑問視していることを先に提示します。

A.延長保育がなくなる(通常保育が~19:00までになる)
B.保育料の階層が11→5になる
C.所得税を基準にしていたが住民税を基準に算定される
D.第二子が2割引きから半額になる

利用者である保護者にとって、どのような基準で・内容で保育料が変更になるかは気になるところではないでしょうか。
また、働く支援員さんにとっては、開室時間が延びることで勤務形態にどのような影響が出てくるのかも気になりますよね。

なにより、子ども達の保育(サービス)に良い影響が出ると思っての変更なのかどうか、見極めていくことが大事だと保育の会は考えます。

行政から示されました。
施行されます。
はい、そうですか。

…ではなく、一歩だけ立ち止まって一緒に考えてください。

新座市学童保育の会では、今回の保育料金の見直し・閉室時間19時までの提案に対して、

「利用者への説明後回しは断固反対! 見直しは来年度以降に!」

を行政に求めていく姿勢でいます。

なぜ、この姿勢に至ったかを、これからきちんとご説明し、最後にもまとめています。
ぜひ読み進めてください。

保育の会では、保育環境を考える会に先だって行った保護者・支援員へのアンケートを現場の声としてご紹介しながら今回の問題を皆さんにも考えて頂くきっかけにしてもらいたいと思います。

それでは、新座市からの書面を続けてみていきましょう。

新座市の資料が示す【背景】とは?

1 背景
本市の保育室に係る保育料については、同一世帯の前年分の所得税額(一般的には父母の合算額)を基に決定しているが、前年分の所得税額を確認できる時期が毎年6月以降であり、当該年度の保育室の利用開始時期(毎年4月)より後となっている。
そのため、4月から6月までの間の保育料は、利用者から事前に提出された税資料(源泉徴収票又は確定申告書の写し)に基づき仮算定を行い、当該年度の保育料を確定している。この際、確定額と仮算定額に差異が生じた場合は、4月に遡って超過額の還付や不足額の追加納付依頼を行っている。
こうした確定額と仮算定額に差異が生じる児童は毎年多数生じており、対象者の抽出、通知及び出納処理など市の事務負担も大きくなっている状況である。
また、保育園と保育室を併用している家庭においては、保育園の保育料が市町村民税を基に算定していることから、同じ保育課が所管する施設で保育料の算定方法が異なることへの混乱や、保育室の利用申請後に税資料を送付する手間が生じていた。
これらの改善に向けては、運用方法の見直しを行った上で、多額の費用を掛けて保育業務システムの改修を行う必要があることから、これまで対応を保留してきたが、現行の保育業務システムの入替えを令和3年10月に行うことから、初期設定として保育料の算定方法を新たに構築することが可能であるため、保育室に係る保育料の算定方法について検討を行うものである。

保育園は「市町村民税」で算定。
保育室(学童)は「所得税額」で算定。
そもそも事務手続きが大変そうなことは分かりますが…。

算定方法が同じ(市町村民税)になるのであれば、「(今回の学童保育料だけではなく、保育園も)あわせた減額や対応方法」も計画してみたらどうだろう?
といった意見も出てきます。

未就学児を抱える学童保護者さんも結構いますからね。

事務手続きが面倒なのは分かり、それに対してシステムの入替えを行った…と入替えが分かっていたのであれば、説明期間としてもっと早くに話してほしい。
といった、行政への「いきなり変わるのはやめてほしい」不満も出てきます。

新座市の【現状】はどうなっているの?

2 現状
(1)他自治体との比較による保育料の算定状況
本市は、保育料の算定に当たり、年度当初の保育料(4月分)から前年の所得に関わる所得税額を根拠としており、市町村民税額を根拠とする場合と比較して、より現況に近い家計状況を反映することが可能となっている。
しかしながら、保育園等については、平成27年度の子ども・子育て支援新制度(以下「新制度」という。)の開始に伴い、保育料の算定根拠を世帯の市町村民税額に変更している。保育室保育料については、引き続き所得税額を根拠としてきたが、改めて県内40市及び本市に隣接する東京都1区3市の状況を確認したところ、本市と同様に所得税額を根拠に保育料を算定している自治体は5団体であり、一律保育料(21団体)、市町村民税額による算定(12団体)、学年による算定(6団体)に次ぐ、最も少ない方法となっている。
※ここで比較グラフが挿入されていますが、Web用に数値だけで失礼します。

【参考資料】

よくわかる「子ども・子育て支援新制度」(内閣府HPより/平成27年版)
https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/sukusuku.html


新座市は、令和2年にも新計画を打ち出しています。
【概要版】第2次新座市子ども・子育て支援事業計画(令和2年度~令和6年度)
https://www.city.niiza.lg.jp/uploaded/attachment/37262.pdf

また、近隣3市の志木市・朝霞市・和光市の「保育料の算定状況」をまとめました。
※()内は保育料金幅。保育料金免除「0円」を除く。

新座市 所得税課税分(2,000~10,000円)
志木市 市民税所得割額(4,000~6,000円)
朝霞市 一律(10,000円:おやつ代含む)
和光市 所得税課税額(1,920~9,700円:おやつ代月間2,000円)

行政によっても違いはありますが、所得税課税額で保育料金はメジャーではないということが分かりました。

また、保育の階層について、本市は11階層を設定し、保育料を決定しているが、これは、上記44自治体のうち、一律保育としている21自治体を除いた23自治体において、最も多い階層であり、次点の戸田市は9階層となっている。

※ここで比較グラフが挿入されていますが、Web用に数値だけで失礼します。


先ほどと同様に、近隣3市の志木市・朝霞市・和光市の「保育料の算定状況」をまとめました。

新座市 11区分
志木市 5区分
朝霞市 一律
和光市 6区分

新座市の11区分は「多い」ことは間違いなさそうです。
これについて、行政は次のように続けています。

階層が多ければ、僅かな所得の違いでも保育料が変動するため、実態に則した保育料を設定することができるが、一方で変動が起こりやすくなることは、事務量が増加する要因となっている。
以上のことにより、本市については、県下及び近隣自治体と比べて、最もきめ細かな保育料を設定していると言えるが、同時に、保育室の利用者が増加する中で年々増加する事務負担について、削減できるよう考慮しなければならない状況となっている。

 

先の算定方法に加えて階層の多さで「事務負担」の多さを訴えています。
どのぐらいの事務負担なのか?
この問いに対して、次の項目で触れています。

新座市の【学童に係る財政状況】は? 本当に苦しいの?

(2)保育室の運営に係る財政状況
保育室の運営に当たっては、指定管理者制度を導入し、指定管理者に対して運営管理を委託するための費用(指定管理料)を支出している。この費用を賄うため、利用者から使用料を徴するほか、国・県補助金を充てており、なお不足する分については市の一般財源が充当されているものである。
近年、保育室を利用する児童数が年々増加しており、令和元年の延べ利用児童数は、平成27年度と比較すると630人増え、18,758人(平成27年度比16.3%増)となっている。これに従い、保育室の運営に係る財政規模も大きくなっているものである。
※ 延べ児童数は各月1日の登録児童数の合算
(単位:人)

 

財政状況についての説明はまだまだ続くのですが、新座市の学童受け入れ学年は「1年生~4年生」です。
これと比較して、近隣の3市(志木・朝霞・和光)はいずれも1年生~6年生を受け入れています。

「保育室を利用する」以前に「利用したい」児童をカバーできていないのが新座市の現状です。

こうした「大規模化」の問題も含みながら、行政との関わり方を考えてみて下さい。
他の行政で工夫できていることが、新座市では本当にできないのでしょうか?

ア 支出の内訳
本市では、利用児童数の増加により、保育室の大規模化・狭あい化が進んだが、保育を必要とする利用者の需要に応えるため、待機児童を設けず、要件を満たす全ての児童の預かりを継続してきた。
一方で、新座市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例(以下「市基準条例」という。)第11条4項の規定において、一の支援の単位を構成する児童の数をおおむね40人以下とすることも定めている。この要件により、配置すべき放課後児童支援員(以下「支援員」という。)も人数が増加することから、これまでその確保に努めてきた。こうした児童一人一人に対する手厚い保育を実現するための取組を進めた結果、保育室に係る支出(指定管理料)は、決算額が確定している直近5年間で約1億6,500万円増加(平成27年度比41.9%増)している。特に、人件費の割合が大きく、5年間で増加した費用のおよそ80.8%(約1億3,300万円)を占めている。
(単位:円、箇所)

また、ハード面の拡充においては、新制度を開始した平成27年度以降、11か所(12回)の建設、拡張を進め(令和4年度4月に開室予定の第四、東野保育室を含む。)、約5億円以上の市単独費用による支出を行い、保育環境の改善を計っている(別紙1参照)。

「別紙1」に関しては、丸っと1ページ数字なので、今回は割愛させていただきます。
(保育室別にどのような設備にいくら投資したかといった一覧です)

児童には手厚い保育を。
支援員には手厚い待遇を。

これって、「当たり前」ですよね。
ですが、現場の声からは異論も飛んできます。

児童「折り紙が一日3枚しか使えなくなった」
  「部屋が狭くて外より暑い」

支援員「超過勤務の連続…」
   「常に職員不足」

こうした理由はどこにあるのでしょうか?
どこにあるのか、取り締まるべき行政は知っているのでしょうか?
お金の話ばかり出てきましたが、「ソフト面」にももっと言及してもらいたいものです。

イ 収入の内訳
支出については、保育環境を改善するため、ハード面及びソフト面共に負担が増加しているが、この間、保育料の見直しは実施していないため、利用者が負担する保育料は5年間(平成27年度から令和元年までの間)で、約2,900万円(25.7%)の増加に留まっており、指定管理料の増加を賄うことができていない状況である。(単位:円)

また、指定管理料に対する保護者負担額(保育料+滞納繰越分+延長保育料)の割合は令和元年時点で25.3%であり、市の一般財源が多く投入されている(41.5%)状況となっている(その他は国・県補助金で33.2%)。

図表が続きますが、つまり。

「保護者負担額(収入)が少ないので、市の一般財源から投入してそれが年々増えている」
ということですね。

それでは、どのぐらいが「保護者負担額の適正」なのか、次から説明しています。

ウ 収入支出のバランス
上記の収入の内訳のとおり、保育室の運営には多くの一般財源が投入されている状況である。国の考え方によれば、保護者の負担割合は、全体の50%程度とされているところではあるが、急激な保育料の増額は利用者に大きな負担となるため、現状を勘案した上で保護者負担額及び市負担額が共に30%台になるよう調整し、財政状況の改善を見込むものである。
国の(保育室運営に関わる財源)考え方は、
保護者が(負担割合)50%(1/2)。
残りを、国県市で「1/3ずつ」が理想としています。
国の考え方に近づくことは、現状の新座市ではかなり難しいでしょう。
だから、まず、令和4年度から「保護者負担額を全体の30%台になるように」していきたいのが新座市の狙いですね。新座市が手厚い保育のために一般財源をかなり費やしていることは分かりました。では、そのための施策として保護者への「保育料の値上げ」になる訳ですが、現状のまま保育料を値上げるのではなく、「延長保育をなくして、平時から預かりを19時までにする」サービスを取り入れることで考えているようです。以下、延長保育の考えについて市の意見を続けていきます。

 

【19時までの保育】は多くの人が望んでいるのか?

(3)延長保育
本市では、平日の通常閉室時間を午後6時、延長保育での閉室時間を午後7時とし、延長保育料は月額1,000円を徴している。
利用者については延長保育の利用に際し、保育室の利用とは別に申請書類を提出する必要があるが、毎年、書類の出し忘れ等により希望する月からの延長保育を利用できない世帯が生じている状況である。
また、現行の保育業務システムが延長保育に対応していないことから、延長保育料の口座引落を行えないため、各保育室において月末に、支援員が延長保育料の現金徴収事務を行う事務負担が生じている。
そこで、延長保育を廃止し、午後7時までを通常保育とした場合に想定されるメリット・デメリットについて、以下のとおり検討した。ア メリット
・利用者:事前申請なく、午後7時まで保育室を利用することができる。
:月額1,000円の費用負担がなくなる。
・支援員:延長保育徴収業務がなくなる。
:延長保育の辞退届事務が不要となる。
・新座市:延長保育に係る事務が不要となる。
:新保育業務システムにおいて、延長保育に係るカスタマイズが不要となる(継続の場合は、負担軽減を図るため、システムによる対応を検討していた。)。
イ デメリット
・収入の減:令和元年度実績で6,909千円の皆減。
・支援員の確保:午後6時以降の児童数の増加見込みに伴う支援員の増加
→ 令和3年4月1日時点で、延長保育を利用している児童数は1支援単位当たり約13人であり、利用人数に関わらず、1支援単位当たり最低2人の支援員が配置されている。
延長保育を利用していない児童は約900人おり、そのうち、午後5時までのお迎え又は一人帰りをしている児童が2割程度いることから、仮に午後5時から午後6時までの間の利用者を700人とし、その半数が午後6時以降まで利用時間を延長すると想定する。令和3年度の支援単位数が47であるため、1支援単位当たり約7人児童が増加するが、既存の利用者数と合算した場合も約20人となることから、影響は限定的と考える。
ウ 他自治体の状況
県内40市及び近隣1区3市のうち、延長保育料を徴している自治体は、本市を含め17自治体となっている(38.6%)となっている。

 

延長保育という考えをなくし、「通常から午後7時まで保育とする」提案です。

メリット部分のツッコミとしては、今回は保育料の値上げが前提となっているので、利用者の1,000円負担がなくなるというのは論点が違う気がします。
むしろ、午後7時までの保育を必要としない家庭にとっては、特にメリットもなく、保育料が上がるだけと受け止めてしまうでしょう。

保護者に行った、2つの質問をご紹介します。
(7月下旬実施:回答80件)

「現在、延長保育を利用していますか?」の問いに、54.3%と半数以上は「利用していません」回答でした。
※回答数が少ないためあくまで参考値ではあります。

引き続いて「開室時間が19時までになったらどのように考えますか?」に対しては、

・利用したい:45%
・利用しないと思う:41.3%
・まだ分からない:13.7%

ということは、現在延長保育を利用していない家庭は、「たとえ開室が19時までになっても利用しない」という結果に繋がるのではないかということです。

デメリットも多く考えられる問題で「本当に19時までの開室が必要か」をそもそも考えるべきではないでしょうか。

保護者からの自由意見として、

■「19時まで利用しない予定なのに全員値上げは納得いきません。延長料金を値上げしたらいいと思います。」

■「値上げするなら、閉室時間ではなく、休暇中の受入開始時間を早めて欲しい方の方が多いかと思います。」

■「全員対象の19:00までの開室はいいと思いますが指導員の負担が増すことになると子供達への細かいサポートが損なわれる懸念があります。子供がいる指導員も多いと思いますのでそこの配慮をしっかりしてもらわないと結果的によくない事象が起きる可能性があると思います。」

■「学童保育は就労で家庭での保育ができない方が利用するところだと思うので、誰もが19時までというのは違うと思う。ただただ、支援員の負担増、子どもの生活リズムも乱れていくのではないかと思う。」

といった心配の声も届いています。
もちろん、一方で、

■「保育園に通っている下の子もいるので、学童が19時までの開室であれば、迎えの面で助かります。」

といった、保育園の開室時間との兼ね合いをメリットと考える保護者もいます。

保育料算定基準を保育園と同じくするにあたり、開室時間・閉室時間・料金の見直しを、園も学童も一斉に行えたら、保護者は助かると思うのですが…問題は一つ一つ考えるしかないのでしょうか?

ただし。
19時にお迎えになった場合、駐車場がなく、車での送迎ができないとなると…日常生活に不便が出るのではないかと、保護者目線では意見が出てきそうですね。

なお、近隣3市の延長保育・開室・閉室時間について表にまとめてみました。

開室~閉室/学校休業日
新座市 放課後~18:00/8:00~18:00 延長保育~19:00

(1,000円/月)

志木市 放課後~18:00/8:00~18:00 延長保育~19:00

(1,000円/月)

朝霞市 放課後~19:00/8:00~19:00

(土曜:8:00~18:00)

※延長保育なし
和光市 放課後~18:00/7:30~18:00 延長保育~19:00

(1,300/月、300円/日)

朝霞市が延長保育の考えがないけれど、平時から19時までの開室時間としています。
新座・志木・和光は似た感じですね。

市からの様々な資料・データが出てきましたが、いよいよ「提案」部分です。

新座市の【提案】はハード面ばかりに目がいっていないか?

3 提案
現状の多階層・所得税基準による保育料の算定は利用者・職員共に事務負担が大きいため、前述の「2 現状」において他の自治体で採用実績が多かった一律保育料及び市町村民税額での算定について、以下のとおり検証した。
(1)一律保育料の導入
一律保育料は同一の公共サービスを受けている利用者が原則同額を負担するため、応益負担の観点から公平と言える。
また、一律保育料を導入した場合、保育料が発生する対象者と発生しない対象者を確認するのみとなるため、保育料の算定に係る事務が実質不要となる。
しかしながら、令和2年から続くコロナ禍において、低所得世帯においても一律保育料となることについては、応能負担の観点からは望ましくないものである(他自治体においては、減免により低所得層の負担軽減を行っている例もある。)。
(2)市町村民税額での算定
階層算定の考え方を維持した場合であっても、算定根拠を市町村民税に変更することにより、多くの利用者にとっては税資料の提出が不要となり、市にとっては仮算定が不要となることで保育料の算定業務が年1回(4月から8月までの間に新規に利用開始した利用者は年2回)となるため、利用者及び市の事務負担の低減を見込むことが可能である。
また、階層数を現状の半分程度にすることによって、階層算定に係る事務の低減を図る。
その際の保育料の設定については、財政状況の改善を図るため、一部値上げが必要となるが、階層全体の値上げはコロナ禍の現状では困難であること、高所得階層のみの値上げは一律保育料の設定の場合と比較して応益負担の観点から不公平感が強くなることから、延長保育の廃止に伴う利用料の減額(月額1,000円)を加味した上で、現行の保育料基準表におけるD1階層以下は現状維持又は減額になるようにまとめ、D2階層以上は現状維持又は微増となるように調整するものである(別紙2参照)。
さらに、多子世帯の影響を抑えるため、現在第2子は5分の4としている保育料の減免幅を2分の1に拡大することとする。

市の提案・結論に辿りつく前に改めてツッコミですが…「延長保育をそもそも利用していない家庭が多数なのに、利用料を減額とは言わないのではないかな?」ということです。

それでは、市の「結論」を拝見しましょう。

(3)結論
上記のとおり、他の自治体で採用実績が多い2つの算定方法の検証を行った結果、一律保育料については、近隣自治体における現在のトレンドであり、同一サービスを提供される中で最も公平な算定方法と言えるが、利用者負担の適正化を題目の一つに掲げて始めた今回の検討において、応能負担の観点から導入は困難との結論に至った。
一方で、馴染みのある現行の階層設定の考え方を踏襲しつつ、利用者及び市の事務負担の軽減を見込むことができ、延長保育の廃止及び多子減免の拡大と合わせることで、低所得世帯への影響を抑え、利用者負担の適正化として掲げた負担割合30%以上の達成を見込むことも可能となる市町村民税額基準の算定方法への変更を進めるものである。
なお、上記提案内容を導入した場合、年間で約3,500万円の歳入増(約1億4,025万円→約1億7,525万円)となる見込みである。

現段階で保育料を改正しても、目標となる「保護者30%以上の達成」は「見込み」でしかないということは、今回の改正に留まらず、どこかで変化が出て来るやもしれません。

・支援員さんの労働環境?
・すでに減額され続けている子ども達へのおやつ代?
・また数年後に値上げ?
・施設や整備は快適化されるか?

いわゆる「現場レベルのソフト面」の言及に至っていないことが残念です。

 

肝心の【見直し保育料】は・・・やはり値上げ!

そして、肝心の保育料の変更額です。
こちら、「添付資料②、階層別比較表」として提示されていますのでご覧ください。

書類そのままでは大変見づらいので、重要な「見直し案」だけをピックアップしてみます。
(※第2子については、いずれも半額でお考え下さい)

所得税と市町村民税では違いはあるとはいえ、だいたいにおいて所得が同じであれば…値上げに転じるご家庭が多い状況です。

保育の会で算出した【大きな増額になるケース】

「現在の収入額ではいくらぐらいになるの?」
という目安として、以下、

【収入額から社会保険料のみ控除して算出した、所得税と住民税を新旧の保育料にあてはめてみた表】
を作成してみたのでご覧ください。

ちょっと図として大きくなりましたが、スクロールしてご覧下さいね!
(※大前提:会計のプロが計算した訳ではないので間違いがあるかもしれませんが、参考資料として提示させて頂きます)

 

気づいた点を指摘していきます。

表の左側、「年収370万円~400万円」の場合です。
(家庭年収400万円前後の家庭層は、一般的に多いと思われます)

保育料が7,000円から ➡ 12,000円になります!

今回資料として提出された階層別比較表ではD2、D3階層が新E階層に相当するようにも見受けられますが、所得税と住民税の階層にズレが生じているように感じます。
そのズレによる大きな保育料の増額になるケースが生じるのではないでしょうか。

保護者の皆さん、ご自分のケースはいかがですか?
新座市が提示する保育料の見直しは、納得がいくものでしょうか?

新座市から提出された書面の最後には今後のスケジュールが書かれていました。

保護者への説明は後回しで条例変更に?!

4 スケジュール
今後の予定については、以下のとおりとなる。
令和3年 6月   支援員アンケートの実施(延長保育廃止に伴う勤務時間の変更について)
7月   子ども・子育て会議への意見照会
9月   令和3年第3回市議会定例会へ条例改正議案を提出
10月上旬 利用者への周知
令和4年 4月   新たな保育料算定方法による保育料の決定

新座市からの提示は以上です。

いやいやいや、このスケジュールですと、夏議会を通して、「変更を決定してから利用者へ通知」ですよね。

「決まりました」という説明だけで、皆さん納得いきますか?
受け入れますか?

保護者アンケートからは、以下のような声が寄せられています。

■「上記の値上げの件です。経費的に値上げが必須ならばその理由を説明するべきです。値上げ幅に関しても議論されるべきです。色々な家庭環境の子供達が利用する点からも一律の値上げは賛成しかねます。また指導員さんの長時間労働には影響がないのでしょうか。そちらも心配です。」

■「4年生までの入室制限が、6年生までに延長されないかなと期待しております。」

■「支援員さん皆、子どもたちのことをとても考えてくれていて感謝しています。そのため保育時間が長くなることによって支援員さんの負担が増えるのではないか。保育料が上がった場合、どこにそれが使われるのか。負担が増えるのであろう支援員さんの給料や手当てに還元されるのか。支援員さんの負担増は子どもたちの学童生活に直結する問題だと思います。学校放課後事業(ココフレ)も日程や時間を拡大している中で、値上げにより児童数がガクッ減り、学童備品やおやつなどに影響が出るようなら本末転倒です。保育料金値上げがプラスの方に動くのであれば賛成です。値上げした場合の児童数などを想定した情報やデータを出して公開してほしいです。」

■「19時まで利用しない予定なのに全員値上げは納得いきません。延長料金を値上げしたらいいと思います。」

また、支援員さんからも、19時までの開室に関して、以下のような声が寄せられています。
(※大前提として、新座市の常勤職員数は不足しています

■「①勤務時間の延長になるのであれば処遇改善が必須。②ズレ勤が増えるようになるのは、今でさえ打ち合わせの時間の確保が大変なのでやめて欲しい。また、保育準備の時間が現在も足りない状況で、これ以上午後出勤が増えれば更に時間が足りなくなり、保育の質の低下につながる。③現在19時までの勤務は週2回程度。増えれば自分の生活時間も厳しくなる。」

■「19時までの勤務が増えれば、日常生活に支障が出ます。状況によっては転職も考えます。労働条件が悪化すれば離職する支援員が増えることは必至で、保育の質の低下につながります。」

■「毎日19:00までとなつたら、かなりきつい。子どもの場合と同じで生活リズムがずれる。」

■「子育て中の職員がますます勤務出来ない状況になり、年配ばかりになったりしないのか心配です。勤務時間が明確にされていないので退職等に繋がらないかも心配です。職員体制も気になります。」

掲載できている声は、ごくごく一部です。

新座市よ、現場の声を聞いて条例の変更を望むのですか?
現場の声を解消できる策を持っていますか?


保護者・支援員への「説明」なくしての体制の変更は混乱と不満しか生まないのではありませんか?
保育の質を維持するための施策と言い切れますか?
言い切る具体案はありますか?

新座市学童保育の会は、今回の保育料金見直しをきっかけに以下を提案していきます。

新座市学童保育の願い【料金見直しを来年度以降に!】

制度の改変に関して、性急すぎます。
利用者である市民(保護者)を置き去りにした施策を見直してほしいと思います。

「料金の見直しと改正実行は来年度以降に」していただき、これから1年間、話し合いの場を持っていきませんか?

その間に、現場の声も充実してきて「納得していただいた上での」施策施行となるのではないでしょうか。
また、途中途中で意見は伝えてきましたが、細かい点での要望は以下のとおりです。

●コロナで仕事が不安な業種もある。本当にこの時期が適切なのか?

●利用者への説明が必要である。

●保育料の値上げ部分が市の負担を減らす事だけでなく、減らされたおやつ代や教材費を元に戻す事や、職員の待遇改善などにも使われないのか? といった、納得がいく説明がほしい。

●階層によって増額率が高いので、そこを見直してほしい。

これらの問題・課題がクリアになるためには、1ヵ月ほどで済むわけがありません。
ですから、わたし達新座市学童保育の会・保護者・支援員も一緒になって考えていきますので、どうか、

料金見直しを来年度以降に!

スケジュールの見直しを強く求める次第です。

【まとめ】新座市の学童保育をより良くしていくために協力していきましょう

新座市学童保育の会では、学童保育に関心を向けて下さる多くの方からのご意見をお待ちしております。
一緒に考え、
学童保育の「質」を維持し、
支援員の「労働環境」を整え、
保護者の皆さんの助けとなるように活動して参ります。

 

いつでもご意見・ご要望お待ちしています。
また、新座市学童保育の会の情報がお手元にすぐに届くマメール会員も募集しております。

よろしくお願い致します♪

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